CELTAを取得するメリットとは?実体験から語るその価値

「自分の英語の授業に自信がない…」

「指導力をつけたいけど、効果的な方法がわからない…」

「そもそも、自分自身の英語力に自信がない…」

こんな悩みを抱えているあなたに、今日は私の体験談をお話しします。

「もっと上手に授業ができるようになりたい!」

「目の前の生徒に力をつけてあげたい!」

英語を教えるだれもが、こんな気持ちを日々もっているはず。

しかし、日々の授業をこなしながら指導力を上げることは、簡単なことではありません。

毎日のレッスンのために工夫を重ねているけど、

「自分の指導力が上がっている」「生徒たちの英語力が向上している」

このような実感を得ることは、なかなか難しいのではないでしょうか。

そんな悩める人たちにおすすめするのがCELTA(Certificate in English Language Teaching to Adults)です。

日本ではあまり知られていないCELTA。

しかし、指導者にとって大きなメリットがあります。

実際にコースに参加し、Certificateを取得した私が、実体験をもとに、CELTAのメリットを紹介します。

間違いなく、コース参加後は、日々の授業が変わります!

ぜひ、この体験を悩む指導者の方々にも感じていただきたいという思いで書きました。

少しでもCELTA挑戦への前向きな挑戦への後押しになれば幸いです。

目次

私のCELTA挑戦ストーリー

CELTAについて聞いたことがある方であれば、「CELTAは過酷」だと聞いたことがあるかもしれません。

(私も受講を決めたときは、周りの先生方から「本気で言ってるの…?」と言われました)

そんな厳しいと言われているCELTAに、なぜ挑戦しようと思ったのか、その背景を簡単にお伝えします。

コースについて詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。 *LINK

英語の先生としてのキャリア背景

私は、公立小中学校の英語教員として15年間勤務しました。

その後退職し、現在は英語をコミュニケーションツールとして働く日本人社会人のインストラクターをしています。

授業では、日本語を一切使わず、100%「英語のみ」で英語を教えています。

大人といえども、レベルでいうと初心者から上級者まで、さまざまです。

授業中の指示はもちろんのこと、単語の意味も、複雑な文法の説明も、もちろんすべて英語のみで説明します。

特に、高校(もしくは中学)卒業してから一切英語にふれていない方にとっては、最初は苦でしかありません。

だって、質問したいことがあっても英語で聞かないといけないから「まあいいや…」と流してしまうのです。

「どうすれば、英語のみで効果的な授業ができるんだ?!」

これが、英語の先生としてキャリアを積んだきた自分にとって、まだ自信がもてないエリアでした。

私が大学で英語指導について学んだときは、「英語のみ」で英語を教えることが浸透していませんでした。

どうすれば「英語のみ」で効果的な授業を行うことができるのか、そこにフォーカスした授業や実習を受けた記憶はありません(私の記憶の中では…)

自己流の限界を感じた私は、英語のみで効果的に教える指導法を学ぶCELTAに救いの手を求めたのです。

受講前の悩みや期待

教室での理想の発言率は「指導者:生徒=2:8」といわれています。実際の私のかつての授業はどうだったかというと…

学習者がつまずきを見せたとき、説明をしようと必死。

その説明もすべて英語なので、生徒の頭の上にクエスチョンマークが増えていく。

それに気づき、さらにあの手この手をつかって、追加の説明をする。

すると、気づけば「指導者ばかり話している」「生徒は聞くだけ」という負のループに陥るのです。

英語のみで効果的に教えることができる」

その指導力を手に入れたかったのです。

経験者が考えるCELTAのメリット5点

正直なところ、CELTAのコース内容をこなしていくのは、簡単なことではありません。

「常に、本気で、100%コミットする」ことが求められます。

実際に、先生からそう言われるわけではありませんよ。

シンプルです。全力で取り組まないと、基準をパスできないんですよね。

まだ英語を教えた経験がない参加者。すでに経験がありながらスキル向上を目指す指導者。

英語が第一言語の参加者。私みたいな、純粋に日本で育って、地道に言語として英語を学んできた参加者。

そんなの、関係ないんです。求められることは基準は同じです。

私は、フルタイムで仕事をしながら、子育てをしながら、毎日必死でした。

それでも、CELTAを受講することは、胸をはって皆さんにオススメしたい!

だって、自分の授業が変わるんですから。

目の前の生徒たちが、自分の授業から多くのことを学んでいるのが、目に見えてわかるんですから。

CELTAには、たくさんのメリットがあります。

たくさんある中で、実体験から次の5点を紹介します。

メリット1.指導力の向上

「日本の大学で受けた授業は何だったんだ!」と心の底から思いました。

4年間で学んだ英語指導よりも、この4か月で学んだ指導法の効果的なこと。

CELTAのカリキュラムは、基礎的な知識の習得から、明日の授業から使える実践的なスキルの習得まで幅広く網羅されています。

最大のメリットは、「明日から使える即実践的なスキル」を学べるところです。

きっと皆さん知りたいのはそこではないでしょうか?指導力をつけたいと考えておられる方は、

知識を増やしたいというよりも、目の前の生徒の英語力をつけるスキル向上を何よりも求めているはずです。

CELTAで学んだスキルは数多くありますが、私が自分の中にすぐに取り入れて効果が見られた指導法を2つ紹介します。

Concept Checking Questions

新しい語彙や文法を導入するときに、生徒が本当に理解しているかを確認することが大切です。

CELTAのPractice lessonでは、”Do you understand?””Is it clear?”などの曖昧な質問をすることを厳しく指摘されます。本当は理解していなくても、生徒は”Yes”と言う傾向があるからです(特に日本人は…)。

このときに効果を発揮するのがCCQs(Concept Checking Questions)です。

これを授業に取り入れることで、生徒の理解度を簡単に測ることができるようになりました。

理解度が十分であれば、次の活動にスムーズに移行でき、理解が不十分な場合は補足の説明や活動を行うことができます。

生徒の様子をみながら、臨機応変に授業内容を調整できるようになりました。

CCQsについての詳しい記事は以下にあります。*Link

Reading / Listening Comprehension

英語を学習する人の中で、長文を読むことやリスニングが好きな人は少数派でしょう。

しかし、英語力をつけるためには避けられないスキル練習です。

「今から長文を読みます」「ネイティブの会話を聴きます」という場面で、どうやって興味を持たせ、モチベーションを高めることができるでしょうか?

CELTAでは、ただ「読ませる」「聴かせる」のではなく、「読む」「聴く」目的が必要だといわれます。

「なぜその英文を読まなければならないのか、聴かなければならないのか」

これを学習者が理解しておくことが大切です。

タスクの設定が最も重要なのです。

学習者は「なんとなくテキストを読む」のではなく、「読まなければならない」タスクの設定スキルが指導者に求められるのです。

Reading / Listeningの授業の工夫については以下の記事を参考にされてください。 *Link

メリット2 自己学習の習慣化

CELTAの経験を通して、「指導者」としてだけでなく、「学習者」としても多くの学びを得ました。

CELTAのコースの中では、Tutorやほかの参加者から、たくさんのフィードバックをもらいます。

そのフィードバッグは、授業計画の作成から始まり、教材の選定、発問、クラスマネージメントにかんするものまで、多岐にわたります。

そのフィードバックをどのように受け取り、次の授業にどのように活かし、改善して、よりよい授業を作り上げていくか、その姿勢とスキルも評価の対象になります。

フィードバックをもとに、自分の弱点を克服し、指導法を改善し続けることが求められるのです。

このおかげで、コースを終えた後も、自己学習を続ける習慣が身につきました。

今もなお、指導法に関する本や文法書も読みます。学んだ内容の復習をすることも多々あります。

学べば学ぶほどに知らなかった分野やアプローチがあることを知り、英語指導の奥深さと面白さに、あらためて気づかされます。

英語指導のプロフェッショナルからの指導やフィードバックはとても貴重な経験です。

自分ができていないこと、足りないことを気づかせてくれる。

これはとても重要なことだと思います。

教師は孤独です。

職場に戻ってからは誰も指導してくれません。

自分の指導に対する正当な評価はありません。

だからこそ、意識的に学び続けることがとても大切だと思うのです。

メリット3 国際的なネットワークの構築

CELTAを受講していなければ出会うことができなかった仲間たちとの出会いがありました。

お互いに支え合い、励まし合い、困ったときには助け合う。

世界中の指導者との出会いはとても貴重なものでした。

何より新鮮だったのは、指導に、そして授業に国民性が出るんですよね。

私が参加したコースでは、参加者の中でアジア人は私だけでした。

国籍でいうと、アメリカ、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル…とさまざまでした。

授業で実際に教えた生徒は、スペイン人でした。

これがまた、新鮮で面白いんですよね!

授業の中で、生徒同でディスカッションをさせようもんなら、活動が終わらない終わらない…。

次に進みたくても、議論が白熱しすぎて、話が止まらない。

日本人に授業するときは、「いかにリラックスした雰囲気をつくって、少しでも多くの発言を引き出すか」に注力していました。

外国の方に教えるときは、「どうやって皆が平等に発言し、たくさん出てきた発言をまとめて、授業を進めるか」これが大事なんです。

これはもちろん、CELTA参加者の討論でも同じことが起こります。

とても勉強になりました。発言することへの情熱がまるで違うんです!

私はオンラインでCELTAを取得しましたが、そのときのトレーナーや同僚とは、いまだに連絡をとることがあります。

職場に戻った後も、お互いに連絡を取り合い、良い刺激を与え合う存在です。

メリット4 キャリアと求人サポート

CELTAを取得することで、まちがいなくキャリアの選択肢が広がります。

CELTAはケンブリッジ大学によって認定されており、その高い基準と品質保証により信頼されています。

ゆえに、国際的に認知されている資格であり、英語を教える仕事の求人において非常に有利です。

日本での認知度は、まだそれほどではありませんが、特にヨーロッパにおいて、CELTAへの信頼は絶大です。

もちろん、アメリカ人の中でも認知されています。

よって、英語を教えたいと考えている外国の方にとっては、すぐにキャリアに直結する資格なのです。

CELTAのトレーニングセンターでは、キャリアサポートや求人情報の提供も行っており、コース修了後も安心して次のステップに進むことができます。

特に、英語指導の経験が豊富でない方や、新しいキャリアに挑戦したい方にとって、CELTAの資格は大きな武器になります。

これだけ信頼を得ているCELTAですから、日本での認知度は高まっていくことと思います。

メリット5 英語力の向上

私は生粋の日本人なので、英語指導者でありながら、今もなお英語学習者です。

正直なところ、CELTAに参加するときの最大の不安要素は、自分の英語力でした。

その不安な気持ちを、コースへ参加できるか否かを決定するインタビューのときに、Tutorにも伝えました。

それでも、「大丈夫。英語を学ぶ学習者の気持ちをわかってあげられることは強みなのよ。」と言ってもらえました。

コースへの参加を通して、飛躍的に自分の英語力が伸びた訳ではありません。

しかし、今では英語の文献を読むことに何の抵抗もありませんし、英語だけで渡りあっていく自信は十分あります。

英語学習者の方であれば、自分の英語力に100%満足できる日なんて来ないんだろうという気持ちはおわかりだと思います。

「英語の勉強い終わりはない。そしてそれは英語指導においても同じ。」

今の力に自信がなくとも、飛び込むことで開ける世界は必ずあるのだと思います。

どのくらいの英語力が必要か気になる方は、以下の記事にどうぞ。*Link

CELTAが教えてくれたこと:実践から得られる教訓

CELTAで学んだことをどれだけ生かせるかは自分次第ですが、すぐにでも使えるスキルがたくさんあります。

学んだことを実践し続けることで、きっと指導力は向上し、結果として生徒の英語力向上にもつながります。

日本の学校では、指導者がフィードバックをもらえる機会は少ないかもしれません。

自己流の指導に限界を感じている方、指導力を上げたいと思っている方、思い切って挑戦してみませんか?

私がここでお伝えしていることは、すべて真実です。実体験です。

私の願いは、英語を指導されている方のお力になることです。

共に悩み、学びあう仲間を増やしたいのです。

すると、英語を楽しんで学び、英語を通じて人生が豊かになる日本人がもっと増えると信じているのです。

微力ですが、実体験をシェアすることで、少しでも指導者のみなさまのサポートになれたら幸いです。

ご質問があられる方は、遠慮なく問い合わせフォームより、ご連絡ください。

最後に、私が受講したCELTAのトレーニングセンターのリンクを以下に記載しておきます。*Link

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